11/9 下北沢440

11/9 下北沢440 “LIVE BIGFISH ver.1”

ピンボール・ドライブ
篠原りか
TSUNTA
Varely Gore
近藤智洋
01. 11月の祈り
02. 海を見た。
03. BAREFOOT DIARIES
04. 静かな世界へ
05. 走る風のように、落ちる雨のように。

トップバッターのピンボール・ドライブのボーカル君には「僕も名前が近藤っていうんですけど、元PEALOUTの近藤さんねー。どんな人なのかと思っていたら『渋い大人』の方でした」と今イチ不似合いな形容で紹介され、次の篠原嬢には「TSUNTAくんと智洋さん(←この呼び方も新鮮だ)とは何度か共演させて貰ってて、前に(私の)前髪がこーんな(俯いた顔の顎あたりを指して)長かった頃に『ぱっと見たら似てる』って言われたんで、今日はばっさり切ってとびきり女の子らしくしてきました!」とMCネタにされていた近藤さん。はるばるカナダからいらした『英語の上手なヴァレリーさん(by 近藤さん)』を差し置いて、まさかのトリを取ってしまったこともあって、とにかく出てくるまでが長かった!毎朝5時前から起きてる身には非常ーに辛い(うとうとしてる分には気持ち良いんだけどね)瞬間が途中何度か訪れたけれど、夜10時近くの下北沢にじんわり染み入る素敵な唄声が響いていたよ。

開演からゆうに2時間半が過ぎ、ニッポンのあまりにお行儀の良いお客さんにやや面喰らっていたヴァレリーさんが「うわー、鼻(水)が止まらないの、どうしよう!」なんて途中あたふたしつつも、最後は篠原嬢とのセッションでステージをシメた後、ほの暗いステージの上にはいつもの(笑)チェックのシャツ姿の近藤さんが現れた。ピアノの椅子の高さを調節し、黙々とセッティングに励む姿になんだかほっとさせられる。
「えー、今日はこんな素敵なイベントの最後を務めさせて貰って。だいぶ時間も遅くなってるけれど、もう少し、短い時間ですが楽しんでください。あっ、近藤智洋といいます(←思い出したような自己紹介)。」
ピアノに向かって、ごく自然に柔らかな音を重ねながら曲に入っていった。まずは11月になって初めて聴く“11月の祈り”。アップライトピアノの斜め上、ステージの上手側にひとつだけ灯されたオレンジ色の照明が、曲の雰囲気とよく合っている。ライブハウスのステージというよりはもっとプライベートな空間で、心の中の想いをそのまま音にのせているような、良い意味で力みのない演奏が、じわじわとその場を近藤さんの色に染めていくみたいだ。そのままピアノを続け“海を見た。”へ。柳川凱旋公演の会場は随分大きなものだったので、こうした空間でステージを見るのはlete以来だろうか。2週間程の間にまた近藤さんの唄声の持つ力がぐっと増したように感じられた。個人的に今年下半期のベストだと思っている曲なのだけれど、こんなに切々と、こころの中の芯まで届くような唄を聞かされると、ますます思い入れが強くなってしまうじゃないか。なんだか海の中で、全身をすっぽりと唄に包まれているような感覚になった。気持ちがうわーっと盛り上がったところで、波が退いていくように曲が終わり・・・「どうもありがとう。じゅういりがつろ・・・レロレロレロ」(苦笑)。待ち時間があまりに長かったからか、久々に会った友人と話が弾み過ぎたのか、実は1曲目の途中でも2、3度、歌詞の言葉が不鮮明な箇所があったのだけれど、曲紹介をする筈がちっともさーっぱり口が回ってなかった近藤さん。ろれつのまわらないままに曲名の紹介を誤魔化してしまった。しかもヴァレリーさんを意識したのか、半端なジェスチャーまでつけてレロレロしてたよね。
「もう1曲ピアノで演ります」と仕切り直しのあと“BAREFOOT DIARIES”へ。この夜はライブ会場に、5年振りに会うお友達がいらっしゃっていたご様子。冒頭のひとり語りの部分で「今日はこの会場で5年振りに前からの友達に会って。この5年の間、全く会っていなかったんだけれど、その間もお互い、裸足の日記帳を毎日毎日拾い集めて、そして今日ここで再び会って(以下略)」とその様子が綴られていた(あんまり同じことを繰り返すので、どうやってシメて曲に入っていくのかちょっと心配になったのは内緒にしておこう)。極力抑えた照明が、かえってステージ上の近藤さんを際立たせているように見える。ピアノとハープ、発せられることばのひとつひとつが痛いようにこちら側へ伝わってきた。
ピアノからステージ中央に移動し、ギターを肩にかける間もずっと、首にかけたホルダーの上のハープは鳴らしたまま。この夜のステージは、MCとかセッティングとか関係なしに、全てが一連の演奏として繋がっているようだった。ことばの代わりに常に音が鳴っている状態。そのままハープの奏でるメロディがはっきりとした形を見せ、唄われたのはサビから始まる(新しい)アレンジを施した“静かな世界へ”。極力抑えたギターとハープの音と、より一層伸びやかに響く唄声。これまでに何度となく聴いてきた曲の筈なのに、アレンジを変えただけとは思えない新鮮な驚きと強い印象を持って届けられた“静かな世界へ”に圧倒された。今度は下手側にやはりひとつだけ灯るオレンジ色のライトに照らされ、440のフロア全体が曲の世界に染められたみたい。曲も唄も進化を続けていっている。これだから一本でも多くライブを見たくなってしまうのだ(←言い訳言い訳)。
ここでようやく告知関係のMCを。とはいえ時間も時間なので随分とあっさり気味に。「えーと、今月はこのあと24日にヘヴンズと次の日もまた三茶で。まあもういっか(←良くないから!)、俺も憶えきれないくらいだから。あっ!12月の7日にシモキタのQueでワンマンのライブをやります。今日はこうやってひとりだけれど、その日はバンド編成でやります。今日Queと(24日の)三茶のチケットも持って来てるので、後ろの方で是非。あと、ヴァレリーさんは今日から4?5公演?俺見てないけどチラシが入ってると思うので、観に行って下さい(←ほら『king of いいひと』は共演者の告知までやってる)。ヴァレリーさんね、英語が上手くて羨ましい(笑)。」このあたりでお喋りモードに入ったのか「もし(←強調しつつ)今日見て気に入った人がいたら、アルバムをバンド編成のと今日みたいな弾き語りのと、2枚出しているので、にぎやかなのが好きな人はバンドの方を、静かーなのがいい人は弾き語りの方を。」もういっか、の筈が告知MCが続く(笑)。「朝、仕事に行く時はバンド編成のアルバムを聴いて、夜疲れて帰ってきたあとは弾き語りの方を聴くと・・・すぐ眠れます(笑)。こうやると2枚のアルバムが有効活用できます、なんちゃって♪」。
え・・・なんちゃって?客席から微妙~な笑い声が漏れるのとほぼ同時に「なんちゃってって、よう言わんよね(苦笑)。古い?うわ、久し振りに聞いたー、なんちゃってだって(照笑)」いや、それおっしゃったの近藤さんご自身だから。あぁもうこういうところが『王子』の『王子』たる所以なのだと思うよ。
すっかり笑いに包まれた会場で、最後の曲の前振りを。「ヴァレリーさんが英語を上手く話すように、俺も思ったことをそのまま話したり唄ったり、ビシッとね(握った拳を勢いよくパーの形に開いてみせながら)ビシッと言えるように」それまでの和やかムードに自ら喝を入れるみたいに、ハープに続いて勢いのあるストロークを連打して始まったのが“走る風のように、落ちる雨のように。”。右足をどん、と踏み込み、上体を揺らし、ハープをかき鳴らして唄いきった。
時間こそ短かったものの、更に力を増した唄声が会場に響き渡ったステージだった。今月は遠出のライブばかりで自分の参加できる場は少ないけれど、さらなる進化を感じさせるパフォーマンスに、次のライブへの期待がまた高まった。

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